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まいむのFQ二次創作

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おつかいクエストⅢ~注目の冒険者を取材せよ!~(2)

シルバーリーブの印刷屋の若旦那から、仕事を頼まれたパステル。
『今注目の冒険者』という特集の、記事を書いてほしいという内容で。
今回のおつかいクエストは・・・なんと、取材!?

※フォーチュンクエスト外伝 パステルの旅立ちを下敷きにしています。

(1)はこちらから





  翌朝。
フィアルーマの町で宿を取ったわたしたちは、他の宿屋に泊まっていたカシアスと再び合流した。
今日は、密着取材ってことで、一緒に遺跡へ行くことになってるんだよね。
「で? どんなお宝があるんだよ?」
フィアルーマから、小一時間くらい歩いたところにある、というその遺跡。
ヒポちゃんで来ていたわたしたちは、カシアスも一緒に乗っけて、バビューンと走っていた。
カシアスに、普段どおりに歩いてもらうっていうほうが密着取材っぽいけど・・・ははは、まぁそこはそれ。
だって、遺跡で何が起こるかわかんないし。
手っ取り早く行ったほうがいいでしょってことになったんだ。
「よくぞ聞いてくれました! 聖水ッスよ、聖水」
「聖水!?」
聖水っていうと、アンデッド除けに使ったり・・・呪いを解除したりする、アレだよね。
「聖水なんて、どこにでも売ってるだろーが。どこがお宝なんだよ」
トラップが、あからさまにがっかりとした様子で言う。
・・・いや、確かに売ってることは売ってるんだけどさ。
わたしたちみたいなビンボーパーティが、ホイホイと買えるようなシロモンじゃ、ないんですけどね。
「違うんスよ! “女神の恵み”って言って、特別な聖水らしいんッス」
「ほほう、特別というからには・・・何か違うんでしょうね」
「そうらしいッスよ、どんな呪いでも、解除できるとかいう」
「へぇ、それはすごいな」
「見えた、あれじゃないか?」
ヒポちゃんの運転席に座っていたノルが、前を指差して叫んだ。
「ぼろぼろだお!」
「壊れてるデシ」
ノルの膝に乗っていたルーミィとシロちゃんが、身を乗り出す。
ほんとだ。
大きな遺跡だけど・・・半ば崩れかけて、半分くらいは木に覆われてしまっている。
なんだろ、神殿?
わたしたちは、ヒポちゃんを手近なところにくくりつけて、その建物を見上げた。
「昔、ナントカ教団っていう宗教団体が、ここを本拠地にしてたらしいんスよ。ま、結局その宗教はインチキで、この神殿も捨てられちまったんだけど・・・」
リュックを担いだカシアスが、手元のノートを見ながら言う。
「本尊として祀られてた女神像だけは、本物だったみたいッスね」
「・・・なんだか、寂しい話ね」
神殿の中は、大きな石柱が並んでいて。
ぼろぼろだけど、なかなか荘厳な雰囲気だった。
物悲しい雰囲気は消えないけど・・・ところどころに置かれている神像らしい石像が、おそるおそる進んでいくわたしたちを、威厳を持って見下ろしている。
物々しい鎧を着けたものや、長いローブを纏ったもの・・・
教団自体はインチキだったのかもしれないけど、きっと信者の人たちは、ここにこうして立っている石像を、無心に崇めてたんだろうな。
そう思いながら、わたしが石像を眺めていると。
その、目に!!
透明な水晶のはまった、目に!!!
なんと、光が灯ったのだ!!
「きゃぁぁぁぁ!」
「うぎゃぁぁぁ、目が光ったッス!!」
「や、やばい!」
先頭のトラップとカシアスから、しんがりのノルまで、慌ててひとところに固まる。
ごごごごご・・・
並んでいた十数体の石像が、重い音をたてて、一斉に動き出す!
ずしん、ずしん、ずしん・・・
「我々ノ、神ヲ、侵シニ来タカ」
「女神ニ、手ヲ出スナ」
「帰レ、異教ノ者ドモヨ」
「・・・信者の、怨念が取り付いてるのか」
「どどど・・・どうするの!?」
呟くクレイに、わたしは震える声で聞く。
クレイは、ロングソードを抜きながら、顔をしかめた。
「・・・剣じゃ、石像とは戦えないからな・・・」
「爆弾ですよ、爆弾! それか、破壊の魔法ですね」
キットンがわめくけど。
そういえば、いつだったか・・・同じようなこと、あったよね!
「じゃあ、早く爆弾出してよぉぉ!」
「はい? 何言ってるんですか、そんな高価なもの、持ってるわけないじゃないですか」
「きっとぉぉん!」
そんなことを言ってるうちにも、石像たちはじりじりとわたしたちを取り囲みつつある。
「ね、ねえ、カシアス! あなた、何かいい方法ない!?」
ロングソードを構えるカシアスを引っ張ると。
カシアスはきょとんとわたしを見た。
「おれ、斬れるモンスターとしか戦ったことないからなぁ」
・・・そ、そんなっ!
っていうか、それでもレベル12になれるんだ!?
思わず疑いの目を向けてしまう、わたし。
そのわたしの腕を、トラップがぐいと引っ張った。
「しゃーねぇ、とりあえず、逃げるぞ!」
「パステル、ルーミィとシロを!」
「わかったわ! ふたりとも、こっちにおいで!」
ノルから、ルーミィとシロちゃんを引き受けて。
わたしたちは、石像の間を抜けて、走り出した。
クレイとノルが石像たちをひきつけてくれてる間に、どこか・・・隠れられる場所を探さなきゃ!
先頭を走っていたトラップが、カシアスに怒鳴る。
「おい、カシアス! この奥に、女神の間があるんだな!?」
「たぶんそうッス!」
「トラップ、その扉じゃないですか?」
キットンの指差す先にあったのは、重そうな、石造りの扉だった。
いかにもっていう感じの、女神のレリーフが施されている。
でも・・・カシアスが、取っ手を引いたり押したりしてみるけど、びくともしない。
「だめだ、開かないッス!」
「なにやってんだよ、どけ!」
トラップが、素早くポシェットから盗賊七つ道具を取り出して、鍵穴をいじる。
すると、ピシッと軽い音がして、扉が内側に向かってぎしぎしと開いた。
「さっすが、トラップ!」
わたしは、思わず手を叩いた。
「やったぁ!」
「ま、待て! カシアス!」
扉の中へ、飛び込んでいくカシアス。
それを、トラップが慌てて追いかけていった。
中のチェックは、ふたりに任せるとして・・・クレイとノルは!?
わたしが振り返ると、ふたりはそれぞれ武器を振り回しながら、必死に石像たちと戦っていた。
「クレイー! ノルー! 早く、早く!」
「とりあえず、この中へ!」
わたしとキットンが、ふたりを呼んでいると・・・
「おおっ、女神像だ!」
「わっ、バカ! 触んなって!」
扉の向こうで、カシアスとトラップの叫び声がしたかと思った次の瞬間。
なんと、女神の間の扉が、バーンと閉まってしまったのだ!!
 
 
 
 
 
「ま、待て! カシアス!」
女神の間に飛び込んだカシアスを追って、おれもその部屋に入る。
高い天井、柱のないがらんとしたその部屋の一番奥・・・ノルよりもでかい、女神の石像が立っていた。
下々の者を救わんと、差し伸べられた灰色の手・・・
「おおっ、女神像だ!」
カシアスのバカが、何も考えずに、その差し伸べられた手に触れた!
「わっ、バカ! 触んなって!」
おれが思わず叫んで、駆け寄ったそのとき。
バーン!
おれの後ろで、イヤな音がした。
ぎゅっと心臓を掴まれるような、その音に・・・おれは青ざめて振り向く。
そこにあったのは、堅く閉ざされた、扉だった。
慌てて駆け寄って扉を開けようとしたが、なんてこった!
外側にはあった取っ手が、こちら側にはまったくついていない。
くそっ、まったく、なんだってんだよ!
おれは、扉をドンドンと叩いた。
「おい! パステル! そこにいるのか!?」
「ト、トラップー!!」
半泣きのパステルの声と、扉を叩く音が返ってくる。
おれは、握りこぶしを更にグッと握りしめた。
「トラップ、そこは、女神の間なんですね?」
落ち着いたキットンの声が言う。
「あ、ああ・・・そうらしいな」
「おそらく、そこに何か仕掛けがあると思うんです。もしくは、女神の聖水を使えば、石像を止められるか・・・少なくとも、扉を開けることはできるんじゃないでしょうか」
「わかった、ちょっと待ってろ!」
「きゃぁぁ、クレイー、ノルー!!」
扉越しに聞こえる、パステルの叫び声を振り切るようにして・・・おれは女神像に駆け寄った。
像の前で呆然としているカシアスを、駆け寄った勢いそのままに突き飛ばす。
「てめー、注目の冒険者だか何だか知らねーけど、いい気になってんじゃねぇ!」
カシアスは、床に尻餅をついて、おれを見上げた。
「後続の確認もしねぇで、ワナのチェックもしねぇで、こんな重要そうなモンにイキナリ触るバカがいるか!!」
おれは吐き捨てるように言うと、女神像を調べ始める。
「一人で突っ走りやがって・・・残されたヤツらのことも考えろっての!」
ちらっと見ると、カシアスのヤツは、床に正座をしてうなだれていた。
「すんません・・・おれ、パーティで行動するって、ダメなんスよ」
おれが返事もせずにいると、独り言のようにそのまま続ける。
「なんていうか、足を引っ張られんのが、イヤっていうか・・・」
ったく、なんなんだよ、こいつは・・・
「そりゃ、違げぇよ」
黙って聞き流そうと思っていたが、おれはしぶしぶ口を開いた。
「パーティってのは、助け合うモンなんだ。足を引っ張り合ってるわけじゃねえ」
おれが言うと、カシアスは押し黙った。
 
おれらみたいなちぐはぐパーティ。
どこへ行ったって、バランスが悪いだの、女子供に、しかも犬まで連れてだの、言われる。
正直、誰かがドジって大変な目に遭うこともある。
でも、そういうのだって、助け合って何回も乗り越えてんだ。
優しすぎるファイター、方向音痴なマッパー、メモなしじゃ呪文も言えない魔法使い・・・
それでもおれらは、助け合ってなんとかやってる。
パーティってのは、悪いもんじゃねえんだよ。
・・・おい、誰だよ! 大変な目に遭う原因は、大抵おれのせいだとか言ってるヤツは。
だぁら、おれは今、マジメに言ってんだって!
 
「すんません・・・おれ・・・」
すっかりショボくれたカシアスの声に、おれはぶっきらぼうに言い放った。
「わかったなら、おめぇもとっとと手伝え」
 
おれが女神像と台座を、カシアスが部屋の中を調べていると。
ヤツが、唐突に明るい声をあげた。
「トラさん! この壁画・・・」
ヤツの目の前の壁の絵。そこには、祈りを捧げる信者が、女神の手を額に押戴いている様子が描かれていた。
その横には、聖水らしきビンを掲げる信者の姿が描かれていて。
抱いた子どもに聖水をかけている者、剣に聖水をかけている者・・・
「おおっ、カシアス、よくやった!」
なるほどな・・・ポーズが、決め手ってことか?
おれはひざまづいて、石の女神の冷たい手を、額に戴いた。
おれの頭ん中に、声が響く。
『われを信ずるものよ。わが恵みを欲するならば、今ここに、願いを申し立てよ』
よっしゃ! やっぱりこれがスイッチだったんだな。
重々しい、低く響く声に、おれは心の中でガッツポーズをした。
んで、願いってか。
おれは、宗教だとか、そんなモンははっきり言って信じねえ。
願いったって、こんな場合じゃなきゃ、笑いながらそんなことよりお宝をよこせって言ってたかもしんねえ。
でもな。
おれは・・・今、仲間たちを助けなきゃなんねえんだよ。
わかったか、女神!!
心の中で叫ぶ。
すると・・・
『よかろう。そなたに恵みを授けよう』
その声とともに、おれの手に冷たい滴が落ちる。
聖水か!?
はっとして顔を上げると・・・女神像の指先から、ぽたぽたと水が滴っていた。
一滴ももらさないように、慌てて指を閉じて水滴を受け止める。
「トラさん、扉が開くッス!」
カシアスが叫ぶと、飛び出して行った。
「パステル! 大丈夫か!」
「ああ、カシアス!」
扉の向こうから、パステルのほっとしたような声が聞こえる。
おれは、胸を撫で下ろして、聖水をこぼさないようにそっちへ向かった。
 
「・・・うわー、なんなんスか、これ」
戻ったおれとカシアスの前に広がっていたのは、意外な風景だった。
ごろんごろんと転がるのは、どでかいキノコ、キノコ、キノコ・・・
もしかして、こいつぁ・・・
「ぐふふふ、いやぁ、まさか石像にも効くとは思いませんでしたけどね」
おれを見上げたキットンが、嬉しそうに含み笑いをする。
キットンの、キノコ変化かよ!
おれは、さっきまでの切迫した状況をバカにされた気分で、がっくり肩を落とした。
「とりゃーぷ、ルーミィも、すとっぷかけたんだお! えらい?」
「ルーミィしゃんも、がんばったデシ!」
「あー・・・はいはい」
足元にまとわりつくルーミィとシロを蹴飛ばさないようにしながら、おれはため息をついた。
パステルが、おれの手でなみなみと揺れる聖水を覗きこむ。
「聖水、手に入ったのね!?」
「ああ、聖水を受けると扉が開くっていう仕組みになってたらしいな」
「その聖水をかければ、おそらく石像の呪いも、解けると思いますよ!」
「じゃあ・・・」
意気込むカシアスを、止めたのはクレイだ。
「いや、今かけると、キノコ状態が石像に戻るだけかもしれないからな。キノコじゃなくなってからのほうがいい」
「だな! ルーミィのストップも、解けてからだ」
どっちも、呪いみてぇなもんだからな。
一回手に入った聖水が、二度目も手に入るとは限らねぇから、慎重にいかねぇと。
そうこうしてるうちに、キノコが石像へと戻り、ストップも解けたのか・・・ヤツらがじたばたと動き始める。
横倒しになってもがいているヤツらに、おれは勢いをつけて聖水をぶっかけた!
「うりゃぁぁ、これで、どうだぁ!」
 
 
 
 
 
遺跡の外に出ると、すでに薄暗くなっていた。
カシアスが、わたしを振り返って言う。
「なんか、おれの取材とか言ってたのに・・・助けられちまって、ホンット悪かったな」
「ううん、いいのよ! ・・・でもどうしよう、結局聖水も石像に使っちゃったし、あんまりカシアスの見せ場もなかったし・・・」
そうなんだよね。
密着取材とかなんとか言って、結局みんなで冒険して終わったっていう感じになってしまった。
うむむ、インタビューくらいしか、まともな記事書けそうにないぞ!
思わず考え込んでしまったわたしに、ニカッと笑いかけるカシアス。
「そんなん、いいって! おれ、やっぱりまだまだだってことが分かったよ」
彼は、そう言って、ぐるりとわたしたちを見回した。
「トラさん、おれ、ちゃんとワナとか勉強します。これまではモンスター斬ってるだけでよかったけど、それだけじゃダメッスよね」
トラップは、ふん!と言いたげな顔をして、そっぽを向いた。
「あと、どっかパーティに入って、なんつーか・・・助け合うとか、そういうのもちゃんと・・・経験します」
照れくさそうに頭をかくカシアス。それにつられたように、トラップもなんだか顔が赤い。
どうしたんだろ、カシアスとトラップ。
女神の間で、何かあったのかな?
わたしが、不思議に思って、ふたりの顔を見比べていると。
「パステル」
カシアスが、わたしに向き直った。
「おれ、今回、いいとこナシだったけど・・・そのまんま、書いてくれていいよ。『注目の冒険者』じゃないけど、失敗しながらもがんばってます、みたいな感じでさ」
わたしは、思わず吹きだした。
「なによ、それじゃ、わたしの書いてる小説と変わらないじゃない!」
「しょーがないだろ、レベル12ったって、まだまだなんだから」
「・・・レベル12でまだまだって・・・う、そうよね、わたしたちもがんばらなきゃね」
へらっと笑いながらみんなを見ると・・・わたしと同じようにやれやれと笑った。
うん、でもいいんだ!
まだまだヒヨッコパーティだけど・・・いつだって、自分たちこそが『注目の冒険者』だってことで!
みんなでひとしきり笑い合ったあと、カシアスが改まった口調で切り出した。
「パステルたちは、このあとどうするんだ?」
「もうこんな時間だし・・・フィアルーマでもう一泊かな」
わたしが言うと、横で黙って聞いていたトラップが、ずいと手を突き出した。
「いや、こっからだと・・・パステル、地図貸してみそ」
「え? うん、ちょっと待って」
リュックから地図を取り出して、トラップに渡す。
トラップは、地図を指でなぞって・・・少し考えて言った。
「やっぱりだ。直でシルバーリーブに帰ったほうが早いな」
「ほんと!? じゃあ、宿代1泊分浮かせられるわ!」
わたしが思わず叫ぶと、みんなが苦笑いした。
フィアルーマって、思ってたよりも物価が高かったのよね。
印刷屋の若旦那から、ちゃんと費用は請求してくださいって言われてたけど・・・使わなくて済むなら、それに越したことはないじゃない?
トラップが、地図を丸めて、わたしの頭をパカンと叩いた。
「けっ、これだからな・・・こいつと助け合うったって・・・」
「え、何? なんか言った?」
「べーつにー!」
わたしたちが、わいわいと言い合っていると。
ひょいとリュックを背負いなおしたカシアスが、手を振って言った。
「じゃ、おれ、フィアルーマまで歩くから!」
「え、そんな! ヒポちゃんで送るよ!」
「いや、いいよ。ほら、ルーミィちゃんたち眠そうだし」
「え? あーらーら」
見ると、ノルに抱っこされたルーミィとシロちゃんは、うつらうつらしていた。
「悪いな、カシアス」
「いいッスよ! トラさん、クレイさん、キットンさん、ノルさん・・・みんな、ありがとう!」
「こちらこそ、楽しかったですよ」
「カシアス・・・またどこかで、会えるといいわね」
「ああ! そのときこそは、胸張って『今注目の冒険者』って言えるように、がんばるよ」
「じゃ、そのときはまたわたしに取材させてよね!」
「もっちろん!」
「じゃあなー!」
フィアルーマまで歩くと言うカシアスと別れて、わたしたちはヒポちゃんに乗り込んだ。
ノルが座席に寝かせてくれたルーミィとシロちゃんに、毛布をかける。
「ちょっとぉ、何してるの? 早くしないと、日が暮れちゃう!」
ふと見ると、カシアスを見送っていたトラップが、キットンとクレイを追い回して遊んでいる。
「ぎゃっはっはっは!」
「トラさーん!」
「う、うっせー!」
あはは、トラさんかぁ。
トラップったら、相当カシアスに慕われてたもんね。
あのとき、わたしがカシアスに出会って人生変わったように・・・
もしかしたらカシアスも、わたしたちに出会ったことで、これからの人生変わるのかな?
そう思うと、なんだか不思議。
 
わたしは、パーティのメンバーを見回した。
冒険者になって、みんなと出会った・・・その偶然ひとつひとつに、感謝をして。


 
********************


 
あとがき

   おーまーたーせーしーまーしーたー!
 カシアスとの再会を書いてみました。
 なんせ、カシアスが原作で出てきたのは一度きり、しかも会話が少ないってことで・・・私が書くと、こんなんになっちゃいました。
 お調子者だけど憎めないっていうキャラを目指したんですが・・・魅力も何もないオバカさんになってしまった。
 でも、初めてです。リアルワールドに、モデルがいるキャラ。
 仕事を一緒にしてる高校生のバイトくんで、私のなかでは通称『小坊主』。部活のキャプテンをやったり、愛想はよかったりと、悪い子ではないのですが、なんせお調子者。ガンちゃんと呼ばれる先輩を、ガンさんと呼んでいるあたりから・・・こんなカシアスのモデルにさせてもらいました。内緒ね、内緒。
 まあ、それはともかく。
 どうしてこんなに長くなったんだろ?
 でも、もっと、遺跡内のシーンを書きたかったんですが、力尽きました。
 カシアスの見せ場もなけりゃ、トラパスシーンもあまりナシ。
 ・・・、・・・・・・・・・
 そ、そうそう!
 ドラクエでは、転職というシステムがありますが、フォーチュンの世界では、どうなんでしょうね?

 あ、ひとつ言い忘れました。
 巷には、織田裕二の映画の話題がいっぱいですね。
 そんなこんなで、ぽろぽろと散りばめられてます(笑)
 あと、これは、珍しく本編の前に小劇場ができあがった作品です。
 近日中に、また、10~15の小劇場を公開します。
 
 カシアスの見つけた魔法石、実は、次のおつかいクエストへの布石です。
 ヴァンパイア編(!?)のように、流れ流れたりはしません。早々に取り掛かります。
 
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プラグイン

60000Hit,Thanks!!

ただいまキリリク停止中

はじめに

当ブログはFQの非公式ファンサイトです。
公式各所とは一切関係ございません。

無断転載などはやめてください。

現在、引越し作業中
こちらへどうぞ

プロフィール

HN:
まいむ
性別:
女性
自己紹介:
中学生の時にフォーチュンクエストにはまり、一時期手放していたものの、最近になって改めて全巻買い揃え・・・ついには二次創作まで始めてしまいました。まだ未熟ですが、自分の妄想を補完するためにも、がんがん書いていきたいと思ってます。
温かく見守ってくださる読者様募集中です。

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